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中国の吉林省では中学校から高校までの6年間、外国語として日本語を学びました。日本に特別な興味はありませんでしたが、私は朝鮮語を母語とする朝鮮族なので、(文法の似た)日本語が覚えやすいと勧められたのです。高校卒業後はいったん地元の会社に就職したのですが、働いてるうちに社会人としての知識や教養の差、また待遇の面でも大学の学歴が必要だと痛感しました。ちょうどその頃、当時の上司だった日本人に接するうち日本への関心が芽生え、またその方から「若いうちに勉強したほうがいい」と背中を押されたこともあり、留学を決意したのです。父は反対でしたが最終的には応援してくれました。
ええ。実際、新宿の日本語学校に1年ほど在籍したあと短大の経営学科に進みました。社会人の基本はこの短大で学べたと思いますが、いまの日本は学歴社会が崩れてきているじゃないですか。特に当時は就職状況が好転する前だったので、専門知識がないとなかなか就職しづらい。そう考えたとき、自分の強みである語学を活かした観光系の仕事に就くため、もう少し専門的な勉強をしたいと思ったのです。
たくさんの観光系専門学校を見て回ったなかで、私の思いを理解してくれ、熱烈に歓迎してくれたのが母校でした。もともと旅行好きだったのでどの授業もすごく面白かったし、特に国内外の地理や名所についてビデオで紹介する授業は毎回楽しみでしたね。1年の研修旅行でフランスに行ったのもすばらしい思い出。エッフェル塔を見た瞬間、小さい頃にテレビを見て、「ここに行きたい」と願った記憶がぱーっとよみがえってきたんです(笑)。
ハッピーワールドはアジアに強い旅行会社で、私は訪日旅行部の中国インバウンドとして、中国から日本を訪れるツアー客が快適に過ごせるようにホテルや交通機関、ガイドや食事の手配等を担当しています。お客様は医者や企業の団体が主で、いろいろな要望を伺うことも多く、それをかなえるのは大変ですがやりがいも大きいですね。お土産に希望された、普通のお店には売っていない人気のアニメのグッズを取り寄せたり、新幹線で食べるお弁当を温めたりしたときは(中国人は冷たいご飯を嫌うので)、かなり喜ばれました。次のオーダーにつながるこうした配慮を労を厭わず続けることで、信頼される“手配のプロ”に成長し、いずれは日本各地を飛び回る添乗員になりたいですね。