外国人のための専門学校留学ガイド

留学生座談会

カルチャーショックもあったけど、奥深くて刺激的な日本の文化が大好きです!

専門学校に進学した留学生は、どのように日本語を習得し、専門分野を学んでいるのだろうか。日本で困ったこと、感動したことは? ―――ここでは中国、台湾、韓国の学生に留学生活をフランクに語ってもらった。

台湾からの留学生

台湾 : 王 一帆さん(オウ・カズホ)さん
「外国での生活の良さはさまざな価値観に触れられることです。」

台湾出身。2005年来日。日本語学校を経てIT系専門学校入学。ゲーム制作学科2年。4月から日本企業への就職が内定

IT系専門学校入学 台湾からの留学生 王 一帆さん(オウ・カズホ)さん

中国からの留学生

中国 : 張 岩さん(チョウ・ガン)さん
「日本の美容の技術とサービスを中国に広げたい」

中国西安出身。高校卒業後2000年に来日。日本語学校を経て専修大学経営学部経営学科入学。大学3年次に美容系専門学校に入学してダブルスクールを経験。高度専門科ヘア&メイクコース3年

美容系専門学校入学 中国からの留学生 張 岩さん(チョウ・ガン)さん

韓国からの留学生

韓国 : 余 泰午さん(ヨ・テオ)さん
「最近はぬか漬けが気に入っています。日本の伝統食はすばらしい」

韓国釜山出身。2006年来日。日本語学校を経て調理師系専門学校に入学。高度調理学科1年

調理師系専門学校入学 韓国からの留学生 余 泰午さん(ヨ・テオ)さん

皆さんが日本に留学するまでの経緯を教えてください。

専門学校に進学した留学生

 韓国の高校を卒業してから、1年半、バイキングレストランで仕事をしていました。その後、徴兵で軍隊の調理兵として働き、終了後、釜山の日本料理店で働きました。日本料理は目で見て美しく、美味しく、韓国料理にない魅力を感じました。しばらくして、日本料理をやるなら本場に行って勉強したいと思い始め、留学を考えました。

 私が初めて日本に来たのは15歳のときでした。子供の頃から留学しようと思っていて、どこにするか迷っていました。高校時代に日本の音楽やドラマ、漫画が流行っていたし、とても近いので、日本に決めました。

 高校を卒業して徴兵に行った後、コンピュータの保守の仕事をしていました。働いて6年くらいすると、なにか自分が成長していないような気がして悩んでいました。そんな時に母が「もう一度、学校に行って勉強してみたら」と声をかけてくれて、留学を決めたのです。慣れている環境から離れて勉強することは、いろいろな考え方に触れられるし、視野が広がると思ったからです。日本に決めたのはやはり近いからです。

日本語の習得は大変だったかと思いますが、どんな勉強法で上達できましたか。

 日本に来る前に、あまり勉強しなかったので大変でした(笑)。机に向かって繰り返し勉強することも大事ですが、生活の中で日本語を覚えようとアルバイトを探しました。働きたいお店に直接、履歴書を持って訪ね、話した言葉は「働きたいです」、「お願いします」のフレーズだけ。銀座はダメでしたが、運よく六本木でアルバイトを見つけることができ、いまもそこで働いています。週末はデザートの勉強のために、和菓子の店でも仕事をしています。職場で日本語を覚え、わからないことは休憩時間に日本人に聞くようにしたおかげで、上達したと思います。

 私は高校を卒業して日本に来たので、2人のように何も考えていませんでした。怖いもの知らずだったのかもしれません。英語ができればいいかなと・・・。日本語学校の中国人は(中国の)東北地方の人が多くて、みんな日本語が上手でした。周りの日本語能力のレベルは2級、私は4級にも遠い、どうしよう・・・。でもどうしても大学に行きたかったので、それから一生懸命勉強しました。テレビを見ても街を歩いても、分からない言葉はすぐに電子辞書で調べました。日本語は普段の生活の中で意識しながら、「こういう場合にはなんて言うんだろう」と考えることが大切ですね。
それからどんな国の人とでも、日本語でしゃべるようにしました。同じ中国人でも「ここは日本だから日本語でしゃべろう」というように。

 私も張さんの言うように、生活の中で言葉を覚えるようにしています。電車の広告を見て、テレビのCMを見て、分からない言葉は携帯の辞書機能を使って調べます。あと聴く力は、テレビのニュースやお笑い番組を見てトレーニングしています。そうすると、いま流行っている言葉がよく分かりますね。友達としゃべっていて「KY」と言われても、知らないと話が続かなくなる・・・。学校の友達と仲良くならないと日本語は上手くならないと思います。

専門学校への進学動機を教えてください。

 韓国にいるときから日本料理を勉強したいと思っていましたが、それだけでなく、いろいろな料理の勉強をする必要があると思っていました。お酒も日本酒だけでなくワインや焼酎も飲みますよね?そういう意味でも、いろいろな料理、パンやデザートも勉強できる専門学校を選びました。

 大学3年のときにインターンシップで金融機関に行ったのですが、悪い仕事ではないけれども、一生続けられるか疑問に思いました。しばらくして友達とエステに行くチャンスがあり、この仕事だったら中国でもまだスタートしたばかりの業界だし、世界一の日本のサービスを身につければ、将来、中国で仕事ができるのではないかと思いました。

 私の場合は、台湾の先輩からすすめられた専門学校です。ゲームならソフトウェアの勉強が興味深くできるのではないかと思い、ゲーム制作科を選びました。

中国や韓国では日本を上回る学歴社会だと聞いていますが、皆さんはあえて日本の専門学校に進んでいますよね。

 韓国では大学に入学するために高校時代にものすごく勉強しますが、大学に入学した後は、あまり勉強しなくなります。高校は朝の7時に授業が始まり、終わるのは夜の11時です。最近では、親が大学に行くことだけを目標に子供を育てていることも問題になっています。

 私のパパとママの世代は、社会の変革期だったこともあり、学校できちんと勉強ができなかったそうです。その分、自分の子どもにはきちんと教育を受けさせたいという気持ちが強いのだと思います。

日本の生活習慣で困ったことはありますか?

 日本に来て最初に感じたことは、みんながとても速く歩くことでした。私はちょっと走らないと追いつかなかった(笑)。それと、私は銀座の懐石料理店で働いているのですが、お客様にお茶を出すとき水菓子をおしぼりとお茶があって、どれをどちらの人から先に出すか、中国ではぜんぜん意識しませんが日本では決まりがありますよね。料理の説明もしなければなりませんが、懐石料理のメニューは難しいですね。

 私は、日本語の断り方がとても柔らかくて、初めは全然分かりませんでした。たとえばお店でトイレを借りたくて「トイレを借りていいですか?」と聞くと、「あ、ちょっと・・・」と言われました。それをOKという意味だと思ったのですが、あとで「あ、ちょっと・・・」は「ダメ」という意味だと分かりました。ダメならはっきり言ってほしいのですが、それは相手の気持ちを悪くさせないという、思いやりの日本の文化なんですね。でも外国人には難しい・・・。

日本人には全く分からない視点ですね。反対に日本の魅力をどこに感じていますか。

 韓国語にない言葉で、とても美しいと思う言葉が「すみません」「申しわけありません」という言葉で、とても印象的です。例えば人と肩がぶつかりそうなとき、「すみません」と言う。とてもいい習慣だと思います。

 日本と中国はとても近い国ですが、物事の考え方が違うと思います。私は日本の「人に迷惑をかけない」という考えがとても好きです。自分のことは自分できちんとすることが、周りの人にとってもいいということですよね。中国にはそういう考えはあまりないですね。あと日本はとても便利です。とくに東京の交通機関はすごく便利だと思います。

 台湾は日本と同じ漢字の文化ですが、日本に来てひとつの漢字が持ついろいろな意味や、昔からの考えが漢字に込められ、それがいまでも受け継がれているというのがスゴイと思いました。台湾ではあまりそういうことは意識していなかったです。

専門学校を卒業した後の進路は、どんなふうに考えていますか。

 やはり日本で就職をしたいですね。日本は職業によっては外国人が就労ビザを取るのが難しいですが、これからいろいろ調べていい方法を考えたいです。日本で就職できなかったら、韓国に帰って日本料理の店で働きます。将来はシェフ、オーナーになれたらいいですね。

 韓国料理の仕事をするなら、ビザは取りやすいかもしれませんね。もともと外国人が日本料理や美容の仕事をするという発送がなかったんでしょうね。でもこれからは外国人のお客様も多くなると思うし、私たちが仕事をするチャンスも増えると思います。
日本人は手先が器用だと言われますから、その技術は世界中で通用します。それに日本はサービス精神がとても豊かです。日本では一人ひとりの美容師さんがお客様に信頼されていて、カットでも2ヶ月、3ヶ月先のことを考えて提案してくれます。お客様は「この技術者は私を大事にしてくれる」と感じるんです。中国では美容は商売で、いろいろなものをお客様にすすめることが多いです。だから日本のような美容サービスを中国に広めたい。そのためにはまず教育をして、美容師を育てなければいけないと思っています。

 私はすでに日本での就職が決まっています。医療関連のシステムを開発する会社です。学校で勉強したのはゲーム制作でしたが、プログラムの方法はどんな分野にも対応できます。就職してからしばらくは日本で仕事をしたいと思っていますが、将来、チャンスがあればヨーロッパ、できればドイツに行きたいと思っています。外国に行くとさまざまな国の考え方に触れられるからで、日本でもすでにそういう経験をしたので、ヨーロッパに行ってまた新しい発見をしたいと思っています。


皆さん、今日は貴重なお話ありがとうございました。皆さんの今後の活躍を期待しています。

留学生インタビュー

留学生インタビュー01

株式会社ハッピーワールド勤務
黄 順子(コウ・ジュンコ)さん

中国・吉林省出身。地元の高校を卒業しシャフト製造企業で勤務したあと01年来日。日本語学校、東京経営短期大学を経て05年都内の観光系専門学校国際観光学科に入学。07年株式会社ハッピーワールドに就職し、旅行事業部訪日旅行部の中国インバウンドとして日本ツアーの手配業務に従事する。

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余 泰午さん

留学生インタビュー02

株式会社レオ勤務
尹 文洙(イ・ブンシュ)さん

中国・吉林省出身。延辺大学漢語学部卒業。本国の中学校で中国語教師として6年間、教壇に立つ。02年に来日後、日本語学校を経て、04年都内の情報系専門学校情報処理SE科に入学。06年、株式会社レオに就職し、ネットワークエンジニアとして業務に従事する。

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余 泰午さん