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自分の“作品”に対する評価が、その場で受け取れる数少ない仕事。
顔や髪質は一人ひとり違うから、やればやるほど興味が沸いてきます。
1年半前に、念願だった自分の店をオープンしました。明大前という若い人が多い町ですが、かなり高めの価格設定なので、年配のお客様が多くいらっしゃいます。店自体も駅前からワンブロック入ったところにあり、地下なので外から見えにくい。多くのお客様を相手にするのではなく、一人のお客様にじっくり、長く来ていただきたいと思っています。インテリアは僕が大好きな“自然”がコンセプト。店内にはいつも本物の植物を多く飾っています。鏡や照明も、こだわって選んだものばかり。こうやって好きなように店を作っていけるのも、自分の店ならではの楽しみですね。
美容師には、ずっとなりたかったわけではありません。高校で進路を決める時になって、大学に行くよりは何か手に職をつけようと思い、なんとなく選んだというのが正直なところ。でも専門学校に入学していざやってみたら、ものすごく面白かったんです。カットやパーマをすることで、形のないところに自分がイメージしたものが出来上がってくる。少しでもイメージ通りに作りたくて、夢中で練習していました。
実は一度、美容からまったく離れたことがあります。半年ぐらいですが、工事現場で働いていました。しばらくは新鮮でしたが、だんだん美容の仕事が恋しくなってきて…。「また髪を切りたい」と心から思った時、やっぱり美容師でやっていこうと決心。それからはなんの迷いもなく、自分に一番合った仕事だと確信を持って打ち込んでいます。
お客様の顔や髪質がそれぞれ違うので、同じ髪型は一つもありません。だから年齢を重ねて、やればやるほど面白さが増してきます。目の前にいらっしゃるお客様の魅力を、どうやったら最大限に引き出せるか。必死になって考えるから、仕上がった時にお客様の表情が明るいと本当に嬉しい。表情を見れば、気に入って下さったかどうかはっきり分かりますからね。そういう意味では、作った“作品”をその場で評価してもらえる、厳しいといえば厳しいですが、喜びをダイレクトに受け取れる数少ない仕事だと思います。